交通事故コラム

2019.01.10更新

 

交通事故により受傷し、障害が残ったことによって経済的に困窮した重度後遺障害者やその家族を支援する制度があります。

 

① 障害年金((独) 日本年金機構) 

     対象:公的年金納付者

次のように、障害を負った方の加入している年金(国民年金・厚生年金)によって、制度が異なります。

 

○ 国民年金(障害基礎年金)

国民年金に加入している間に初診日(障害の原因となった病気やケガについて、初めて医師の診療を受けた非)のある病気やケガで、

法令 に定められた障害等級表(1級・2級)による障害の状態にある間、障害基礎年金が支給されます。

 

○ 厚生年金(障害厚生年金)

厚生年金に加入している間に初診日のある病気やケガで障害基礎年金の1級または2級に該当する障害の状態になったときは、障害基礎年

金に上乗せして障害厚生年金が支給されます。また、障害の状態が2級に該当しない軽い程度の障害のときは3級の障害厚生年金が支給され

ます。

なお、初診日から5年以内に病気やケガが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには障害手当金(一時金)が支給され

ます。

 

 

② 労災年金(労働基準監督署) 

  対象:業務中または通勤途中の事故

業務中または通勤途中の交通事故によって身体に一定の障害が残った場合に、障害補償給付(業務災害の場合)、または障害給付(通勤災

害の場合)が支給されます。

残存障害が障害等級に該当するとき、障害の程度に応じて、以下のとおり支給されます。

 

○ 第1級から第7級:障害(補償)年金、障害特別支給金、障害特別年金

 

○ 第8級から第14級:障害(補償)一時金、障害特別支給金、障害特別一時金

 

 

③ 労災介護給付(労働基準監督署) 

  対象:業務中または通勤途中の事故で労災年金受給者の一部

   業務中または通勤途中の交通事故によって身体に一定の障害が残った場合で、障害(補償)年金の受給者のうち障害等級が第1級、第2

級の「精神神経・胸腹部臓器の障害」の方が現に介護を受けている場合、介護補償給付(業務災害の場合)、または介護給付(通勤災害の

場合)が支給されます。

 

 

④ 介護料の支給((独)自動車事故対策機構(NASVA)) 

  対象:自動車事故全般

自動車事故が原因で、脳、脊髄又は胸腹部臓器を損傷し、重度の後遺障害を持つため、移動、食事及び排泄など日常生活動作について常

時又は随時の介護が必要な状態の方は、NASVAから、介護料の支給を受けることができます。

 

 

⑤ 短期入院・短期入所費用助成((独)自動車事故対策機構(NASVA)) 

NASVAでは、短期入院・入所を利用した際の患者移送費、室料差額負担金及び食事負担金に要する費用として自己負担した額の一部を

助成しています。

 

交通事故で障害が残った場合に経済的に困難を抱えることになる被害者の方は少なくありません。しかし、上記のように様々な支援を受け

ることが出来ますので、有効に活用されるとよいでしょう。

  そして、交通事故の賠償問題については、お一人で悩まずに、是非交通事故問題に強いあずま綜合法律事務所にご相談ください。

 

 

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弁護士法人 あずま綜合法律事務所
http://www.jiko-fukuoka.jp/
住所:福岡県福岡市中央区赤坂1丁目16番13号
上ノ橋ビル3階
TEL:092-711-1826
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2018.12.26更新

 

 

交通事故により、日常生活や社会生活が困難な障害を残すこととなった場合、福祉サービスにより支援する制度があります。

 

① 障害福祉サービス 対象:障害者等

障害者等の自立した生活を支援することを目的に、個別に必要な支援をする自立支援給付と市町村等の創意工夫により実施する地域生活支援事業のサービスがあります。

障害福祉サービスを利用するには、市区町村に申し出て、障害程度(支援)区分の認定を受けるなど、支給決定を受ける必要があります。支給決定を受けると障害福祉サービス受給者証が交付されます。

 

主なサービスは以下のとおりです。

 

 ○自立支援給付

介護給付:ホームヘルプ、重度訪問介護、ショートステイ、施設入所支援等

相談支援給付:自立訓練、就労移行支援、グループホームなど

自立支援医療:更生医療、育成医療、精神通院医療

補装用具の給付

 

 ○地域生活支援事業

障害者やその家族等からの相談に応じる相談支援、障害者等の創作的活動など社会との交流を図るための地域活動支援センター、福祉ホーム等

 

②障害者手帳  対象:障害者等

障害福祉サービスを利用するための受給者証とは別に、傷害の程度によって障害者手帳の交付を受けることができます。

障害者手帳の交付を受けることによって利用できる福祉サービスには、住宅設備改善費などの支給、車椅子や杖などの給付、所得税や住民税の控除、鉄道やバスの割引等があり、地域や手帳の種別・等級によって異なります。

 

交通事故で障害が残った場合、被害者の方は多くの不自由に直面することになります。しかし、上記のように様々な支援を受けることが出来ますので、お住まいの市区町村の障害福祉担当部署に相談されるとよいでしょう。

 

そして、交通事故の賠償問題については、お一人で悩まずに、是非交通事故問題に強いあずま綜合法律事務所にご相談ください。

 

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2018.11.19更新

 

不慮の交通事故により一家の大黒柱を亡くされた場合、残されたご遺族は突然、生活費の問題に直面することになります。

このような経済的な困難を抱えるご遺族、遺児を支援するために、様々な制度が設けられています。

 

今回は、交通事故被害者のお子様を対象とした様々な貸付制度をご紹介したいと思います。

 

 

1 交通遺児等貸付制度((独)自動車事故対策機構(NASVA))

 

  対象:死亡・重度後遺障害<中学生まで>

 

  自動車事故によって保護者が死亡又は重度の後遺障害が残ることとなったご家族(生活困窮家庭)の中学校卒業までのお子様はNASVA(ナスバ)から、育成資金の無利子貸し付けを受けることが出来ます。

 

 

2 奨学金貸与制度((公財)交通遺児育英会)

  対象:死亡・重度後遺障害<高校生以上>

 

保護者等が道路における交通事故で死亡又は著しい後遺障害のため働けなくなった家庭の高校生以上の生徒・学生に奨学金を貸与して進学援助を行い、将来、社会有用な人材を育成することを目的とした事業を行っています。

 

 

3 奨学金貸与制度((独)日本学生支援機構)

 

対象:交通事故に限らず<短大・大学生等>

 

経済的理由により修学に困難がある優れた短期大学・大学・大学生等の学生に対し、奨学金の貸与を行っています。

 

 

4 交通遺児育成基金制度((公財)交通遺児等育成基金)

 

対象:死亡<16歳未満>

 

自動車事故で亡くなられた方の残されたお子様が、損害保険会社(組合)などから支払われる損害賠償金等の中から、拠出金を(公財)交通遺児等育成基金に払い込んで基金に加入すると、これに国や民間からの援助金を加えて安全・確実に運用し、お子様が満19歳に達するまで育成給付金の支給を受けることが出来ます。

 

 

5 生活資金等の支給((公財)交通遺児等育成基金)

 

対象:死亡・重度後遺障害<中学生まで>

 

自動車事故によって死亡又は重度の後遺障害が残ることとなった被害者のお子様(中学校卒業まで)を有する特に生計困窮度の高いご家庭は、越年資金、入学支度金、就職支度金等の支給を受けることが出来ます。

 

 

6 交通遺児修学資金援助事業((一財)道路厚生会)

 

対象:高速道路上事故、死亡<高校生等>

 

東日本高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社が管理する道路における交通事故により亡くなられた方のお子様で、経済的な理由から修学困難な高校生等に返済の必要のない「修学資金」の給付を行っています。また、修学資金の給付を受けて高等学校等を卒業したお子様には、「卒業祝金」を給付しています。

 

 

 

 交通事故のご遺族は、悲しみの中、今後の生活への不安と直面する上に、加害者・保険会社との対応を余儀なくされることになり、その精神的・経済的な不安は計り知れません。

当事務所では、ご遺族の方々に親身に寄り添い、交通事故の解決までしっかりとサポートさせていただきます。交通事故被害のご相談は、あずま綜合法律事務所にお任せください。

 

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2018.10.11更新

 不慮の交通事故により一家の大黒柱を亡くされた場合、残されたご遺族は突然、生活費の問題に直面することになります。

このような経済的な困難を抱えるご遺族、遺児を支援するために、様々な制度が設けられています。

 

今回は、ご遺族を経済的に支援する制度をご紹介します。

 

1 遺族年金((独)日本年金機構)

対象は、公的年金納付者です。亡くなった方の加入していた年金が国民年金か厚生年金かによって制度が異なります。

 

(1) 国民年金(遺族基礎年金)

国民年金に加入の方が亡くなった時、その方によって生計を維持されていた「18歳到達年度の末日までにある子(障害者は20歳未満)の いる配偶者」又は「子」に遺族基礎年金が支給されます。

(2) 厚生年金(遺族厚生年金)

厚生年金に加入中の方が亡くなった時(加入中の傷病がもとで初診日から5年以内に亡くなった時)、その方によって生計を維持されていた遺族(1.配偶者または子、2.父母、3.孫、4.祖父母の中で優先順位の高い方)に遺族厚生年金が支給されます。子のある妻又は子には、遺族基礎年金も併せて支給されます。

 

 2 労災年金(労働基準監督署)

対象は、業務中または通勤途中の事故です。

業務中または通勤途中の交通事故によって亡くなった場合、遺族に対し、遺族補償給付(業務災害の場合)または遺族給付(通勤災害 の 場合)が支給されます。また、葬祭を行った遺族などに対して、葬祭料(業務災害の場合)または葬祭給付(通勤災害の場合)が支給されます。

遺族(補償)年金の受給資格者となるのは、被災労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していた配偶者・子・孫・祖父母・兄弟 姉妹ですが、妻以外の遺族については条件があります。

なお、国民年金(遺族基礎年金)、厚生年金(遺族厚生年金)と併給できますが、労災年金が減額され支給されます。

 

3 生活福祉資金貸付制度(各市町村 社会福祉協議会)

対象は、低所得・障害者手帳世帯であり、交通事故遺族に限られません。

必要な資金を他から借り受けることが困難な低所得世帯、障害者手帳の交付を受けた方の属する世帯を対象として、必要な資金の貸付けと、社会福祉協議会やハローワーク等による継続的な相談支援をセットで行い、生活の立て直しや経済的自立を図ります。

 

 

交通事故のご遺族は、悲しみの中、今後の生活への不安と直面する上に、加害者・保険会社との対応を余儀なくされることになり、その精神的・経済的な不安は計り知れません。

当事務所では、ご遺族の方々に親身に寄り添い、交通事故の解決までしっかりとサポートさせていただきます。交通事故被害のご相談は、あずま綜合法律事務所にお任せください。

 

 

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2018.09.18更新

 先日、福岡市のホームページで、福岡県内の死亡事故が増加傾向にあると発表されました(平成3089日更新)。

福岡県内では、4月以降、交通事故による死者数が増加傾向に転じており、7月末現在で77人(前年同期比6人増)となっているとのことです。平成308月に入ってからは、6日間で5件の交通死亡事故が発生しており、死亡者の全てが歩行者でした。

日本国内全体でみると、交通事故による死者数は年々減少傾向にありますが、65歳以上の高齢者が占める割合は年々高くなっています。平成30年に入ってから(平成3011日~86日)の福岡県内の交通事故死亡者の6割が、65歳以上の高齢者というのが現状です。

高齢者の死亡事故が多い原因には様々ありますが、歩行中の事故についてみると横断歩道以外の場所の横断や走行車両の直前・直後の横断、横断歩道での信号無視など、事故原因のほとんどが高齢者自身による交通ルール違反となっています。交通被害に遭わないためには、常日頃から身体機能の変化を自覚し、交通ルールを守って安全に十分気を付けることが必要です。

ドライバーであると歩行者であるとを問わず、また、高齢者であるか否かを問わず、皆が交通ルールを守り、自身だけでなく周囲の安全にも気を配ることで、交通死亡事故を減らしていきたいものです。

 

交通死亡事故が発生すると、ご遺族の方は悲しみの最中であるにもかかわらず、保険会社等とのやり取り等の対応を迫られるなど負担が続くことになります。

当事務所では、交通事故死亡事故案件も多く扱っており、事故直後からご遺族の方をサポートし、全ての窓口となって保険会社との交渉・裁判等に尽力しています。事故のことだけでなく、お亡くなりになった被害者の生前の人となりや活動等についてもよくお話を聞き、ご遺族の方が納得できる解決を目指します。

 交通死亡事故でお悩みのことがありましたら、あずま綜合法律事務所にご相談いただければと思います。

 

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交通事故で考えられるトラブルを解決する福岡の弁護士コラム

交通事故トラブルの専門家である福岡の「弁護士法人 あずま綜合法律事務所」は、相談者様にとって役立つ情報を提供しています。例えば、交通事故に遭ってしまった場合、高次脳機能障害になってしまうケースもあります。この際、記憶や学習に悪影響が生じ、日々の生活や仕事に支障をきたしてしまうのです。
また、高次脳機能障害に限らず、交通事故によって怪我や障害を引き起こしてしまうことは少なくありません。被害者からすると、治療費やその後の生活費が必要になります。示談交渉や調停・訴訟など、ワンストップで対応できるので気軽にご相談ください。