道交法第37条により、「車両は、交差点で右折する場合において、当該交差点において左折しようとする車両等の進行を妨害してはならない」と規定されています。つまり、交差点において右折する車は、左折車より劣後するということです。
通常の左折車と対向右折車との事故の過失割合は左折車:右折車=30:70となっています(別冊判例タイムズ№38【134】図)。
では、道路に車線(車両通行帯)が複数あり、左折車が左折するのとほぼ同時に右折車が右側(第2、第3)の車線に入ってきたために事故が起きた場合はどうでしょうか。
この場合も、右折車が左折車に劣後することには変わりありません。
しかし、左折車が、左折後いきなり右側(第2、第3)の車線に入り、同時にその車線に入ろうとした右折車と衝突したときは、左折車の過失はさきほどの30%よりも10~20%大きくなる可能性があります。
それは、道交法第34条が「車両は、左折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の左側端に寄り、かつ、できる限り道路の左側端に沿って(省略)徐行しなければならない」と規定しており、左折車は、交差点に入った後、いったん第1車線を走行するべきだからです。
左折後、右側(第2、第3)の車線に入りたい場合は、まず第1車線に入り、きちんと合図をしてから車線変更をする、というのが正しい運転の仕方ということですね。
相手方との間で過失割合が問題となったらご自身だけで解決することは困難です。
ぜひ、交通事故問題に強いあずま綜合法律事務所にご相談ください。
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