交通事故コラム

2015.10.14更新

車両写真の重要性

前回、過失割合に関してうまく交渉するためには、事故直後に事故現場や車両の写真を撮っておくことが重要であると述べましたが、車両の写真を撮っておくべき理由がもう一つあります。

 

それは、「事故の大きさを証拠として残しておくため」ということです。

 

必ずしも事故が重大であるほど損害賠償額もそれに比例して大きくなる、というわけではありませんが、事故の大きさが相手方保険会社との交渉に影響を与えることは言うまでもありません。また、事故で怪我したことにより後遺症が残り、後遺障害等級認定の申請を行うことになった場合にも、車両写真の存在が生きてきます。

 

なぜなら、自賠責保険においては、「この事故により、このような傷害を負い、このような後遺症が残存することに因果関係が認められるか。」という観点からも 後遺障害の審査が行われるからです。事故が重大であれば、「この事故で負ったむち打ちにより、長期間残存するような神経障害が残存した」と認められやすくなるといえます。逆に、軽微な事故であったにもかかわらず骨折や筋断裂の傷害を負った場合には、本当にこの事故が原因なのか、より慎重な調査が行われることになるでしょう。

 

当事務所では、必ずご相談者との面談時に、事故態様や衝撃の大きさを聞き取り、車両写真の有無を確認するようにしています。通常、相手方保険会社が車両写真を撮っているため容易に取り付けることができますが、ご自身で車両を修理された場合など、稀に車両写真が残っていないケースもあります。

 

車両の修理、買替をしてしまう前に、きちんと車両写真を残しておくようにしましょう。

 

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